最後まで使う。

環境意識の高いフィンランドのログハウスは、例えばこんな道をたどります。

 

 

 

住宅として100年間使用される
 
改装して倉庫や家畜小屋として使用される
 
さらに解体されて薪ストーブの薪になる
 
薪が灰になって土に還り土壌を改善する
 
新たな木材が育つ

 

 


 木材は時間の経過とともに用途や姿を変えて、最終的には自然に還るのです。ところが、現代の建物の多くは、腐らない、燃えない材料でできています。腐らないもの、燃えないものは土に還すことが難しいのです。しかも、薬剤注入された木材は土壌を汚染することになり、建材の廃棄は大きな社会問題にもなっています。
 フィンランドでは、一本の木は部位によって適した用途に無駄なく利用されます。太い幹の部分は製材に、端材や樹皮はボイラーの燃料に、製材の過程ででる木屑は、紙の工場に売られて紙の原料になります。木は自然に還るその日まで、無駄なく使うことができる素材なのです。

 

 

資源循環型社会のキーワードは抑制(Reduce)、再利用(Reuse)、再生利用(Recycle)の「3R」。最近はこれに拒絶(Refuse)が加わり「4R」とも言われるが、あえて資源と人間の関係に着目すると、エネルギー資源を有効に働かせる熱回収(Recover)=小さな資源循環、持続させる再生産(Renew)=大きな資源循環、という「5R」を考えることが重要になっている。

 

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